先輩という名の生き物
先輩、
社会に出る上で絶対に遭遇する生き物、
なんなら義務教育の時点で出現し、地域によっては猛威を振るう生き物ひとつでもある。
一度街にくりだせば、様々なタイプの「先輩」と遭遇することがある。
とまぁ、近所にもたくさんの野生の先輩がいるこのご時世に、先輩の説明は不要だろうかもしれないが、少し述べるとするのであれば、「先に生まれやがった輩」っていうのが、先輩だ。
百害あって一理なし、と言われることが多いのがこの先輩という生き物だが、
そんなことはなく、
僕は運が良いほうなので、良い先輩に恵まれることが多かった。
しかし中には死ぬほど嫌いな先輩、僕の人生の中において1ミクロンも必要性がない先輩なども全然いる。
そして当方音楽をしている人間なので、本当に様々な種類の先輩がいるものだなと日々感じている。
例えば、小さい頃から楽器をしているタイプの年下先輩、通称先輩亜種、
これはなかなかに厄介、
楽器も上手く、人間もできている場合が多いので、こちらにマウントを取らせてくれない、マウントを取ろうとすると、周りの取り巻き先輩たちに袋叩きにあい、存在を抹消され、みなの記憶からいなくなることになる。
しかしこの先輩亜種にも、クソみたいなタイプは少なからずいる。
なにかしらでマウントを取り、でかい顔して闊歩してくる。
技術は目を張るものがあるが、人間性が終わってるタイプである。
しかしこういうタイプは諸刃の剣で、勝手に死んで行きます。
自分の毒にやられていくもしくは自分よりもより強大な「先輩」に殺されてきます。
あとは自分の演奏を聞かないと怒り出す先輩、これはかなり希少なタイプ。
でも音楽業界にはちょいちょい見かけては、様々な要因で死滅していきます。
しかし、どこかに身を潜め生き残っているパターンもありますので、気をつけましょう。
この先輩希少種はかなり攻撃力が高く、しかも質が悪いのは、自分よりも弱い、格下と思っている人間にしか攻撃しないという器の小ささがあります。
なのに、器が大きいふりをしてきます。
頼れる漢、兄貴感を出してきます。
このフェイクに騙され、捕食されるところを何度も僕は見かけてきました。
あいにく僕は運がいいのか、先輩希少種にあたったことはなかなかありません、
もしかしたら、当たっていたのかもしれませんが、固有スキル先輩殺しが発動してたのかもしれません。
しかしながら、この固有スキルを持たない人たちは沢山います。
ですので、こういった先輩希少種をみかけたら、まず逃げたほうがいいです。
愛想笑いや、お世辞などはご法度、その希少種のエネルギーになり、より強大でうざったらしい絡み方をされる恐れがあります。
どうしてもこの希少種を殺したい!
友人の敵討ちをしたい!!!
という場合にはいくつか方法がありますので、先輩殺しの私が何個かパターンを書いておきます。
参考になるかわかりませんが、お試しください。
1,より強力な「先輩」を連れてくる。
これはFFⅩ方式ですね、別名究極召喚、
その道のプロであったり、その希少種よりも地位も人望もあり、攻撃力が高い人物であればあるほど、希少種狩りには最適です。
その先輩を見かけた途端、希少種はまず弾け飛びます。
自分のしてきたことが跳ね返り、存在が宇宙の歪へと飛ばされ、素粒子になり、
先輩希少種だったものが、大気中に漂います。
先輩には先輩をぶつける。
先輩殺しの常套手段ですが、これが一番ダメージが大きいでしょう。
ただし、その連れてきた先輩が新たな先輩希少種になる可能性もなきにしもあらずですので、お気をつけください。
そうすると、またより強力な先輩をぶつけなければいけなくなりますので、
使う場合は気をつけてください。
2,よくわからない理論を展開させる。
先輩希少種というのは自分の持つ知識や経験に絶対的な自信を持っており、
それを共有という名の強要をしてくる攻撃パターンが基本的だ。
その知識や経験に対し、「すごいですね!」という褒められ待ちなのだ。
称賛単騎待ちという技でもある。
これをせずに、よくわからないでっち上げの適当な知識で対抗する手法が存外有効だったりする。
「なるほど!6連の9つ割ですか!ということは4分音符のパルスの感じ方が重要ですね。8分裏、いえ、16分裏に意識を持ち、ながらシンクロしてアーティキュレーションしてくんですね……あ、もしかしてジュロート理論に基づいてリズムとってます?」
みたいな感じでいく、先輩希少種はそこまで大した知識もないし、デタラメなことも理解できない可能性が高いので、「お、おう」と面を食らうでしょう。
その隙に逃げる。もしくは鼻の下が基本的には急所なので、そこにワンパン食らわして倒しましょう。びっくりして先輩希少種は死にます。
3,鈍器で頭部を殴る・鋭利な刃物で重要な臓器を刺す。
死にます。瞬殺です。
とこんな感じでいろいろ書きましたが、そんな僕もあなたも誰かの先輩になっているわけです。
人それぞれ感じ方はいろいろあります。
人の目を気にして生きていたら疲れてしまいますので、時には息抜きして、
後輩と一緒に楽しめたらそれが素敵な先輩なんじゃないかなとも思います。
僕は本当に、自分みたいな先輩がいなくてよかったなと心から思っています。
もしいたら、鈍器で複数回殴って、土偶と一緒に樹海に埋めます。
まぁ今日はこんな感じです。