それ的なアレ

沖縄でドラムを叩く人、友人やバンドメンバーからはサイコパスと言われている心優しいゴミが描く壮大なゴミブログ

マサラタウンを飛び出し、追い求めるのは6Vと努力値

ゲーム大好きおじさんとして、沖縄の壺川という低知名度な土地で仕事をし、

ラーメンを食べる妖怪をさせていただいております。

 

平成という年号のもとに生まれ、遠いドイツでは大きな壁が壊されたと同時に私は爆誕

名古屋という手羽先が路上で自生する街にて育ちました。

 

 

そんな手羽先の手下、手羽先ヘッズな私ですが、当たり前のごとく、小学生の頃にはポケモンに熱中し、同級生と誰が先にポケモンマスターになれるかを競い合っておりました。

 

レベル100のポケモンあげるよ、友人のH本君のお兄さんに言われ、

ファイヤーと裏技でレベル100になったバタフリーを交換させられた思い出が蘇り、

勤労中ではございますが、明確な殺意が腹の底から沸き上がって来ております。

 

 

ポケモン、もはや日本人なら知らない人はいないのではないだろうか、

ポケットモンスター、略してポケモン

任天堂が送り出した超キラーコンテンツピカチュウという黄色い電気ネズミがマスコットになっており、アニメも未だに放送されている。

もはや日本の文化に入ってくるのではないかの勢い、SUSHI,FUJIYAMA,POKEMON

 

 

ポケットモンスター赤・緑が発売、その後青・黄色と出て、金銀という感じで進んでいくわけだが、私はクリスタルまでプレイをした。

 

純粋にポケモンを集め、自分の好きなポケモンだけで構成し、友人たちを撃破していった。

 

そこから中学・高校・大学と学年が上がっていくにつれ、ポケモンからは離れていった。

女神転生ファイナルファンタジーロマサガ、ヴァンパイアシリーズ、

アニメ、PCゲーム、バンドなど、別のものに熱中していった。

 

ポケモン?あぁ懐かしいね?やってたなー小学生の頃は、

 

 

みたいな感じで無事に色々と拗らせて行き、iTunesの曲数で人を殴る妖怪へと変貌していった。

 

 

そんな私がポケモンに再び出会ったのは社会人になってからであった。

 

当時お付き合いをしていた恋人をマジックザギャザリングでボコボコにしていると、

恋人がおもむろに任天堂DSをとりだし、ポケモンをやり始めた。

 

そこでふと、今のポケモンって面白いん?と聞くと、

面白いよとうつろな瞳で答えたのが印象的だった。

 

 

ポケモンを語る時はもっと目をキラキラさせているものでは…?

と疑問に思ったが、きっとそいつがメンヘラだったからしゃあないと

謎の納得をした。

 

 

せっかくだから僕もやりたいなと思い、恋人に聞いてみたら、濁った目をこちらに傾け、いいねやろうよと、生気のない声が部屋に響いた。

なぜだろう、なぜこんなにもこいつは泥のようになってるんだろう?

その時はまったくわからなかった。

 

 

そんなこんなで、ブラック・ホワイトを購入し、プレイし始めた。

その時の率直な感想は、めちゃくちゃ面白いだった。

 

まずグラフィックが、僕が知っているポケモンとは違い、きれいでヌルヌルと動く、

あと街のマップが広く、いろんなものが目新しく、私はポケモンの世界に没頭していった。

 

最初のポケモンはもちろん水タイプ、初代からゼニガメを選び、カメックスを愛し続けた男だからこその信条、水ポケモン最高、カスミとは美味い酒が飲めると信じている。

 

 

そして四天王を倒し、とても濃いストーリーを終わらせたところで、沼ポケモンである当時の恋人に勝負をしかけた。

そこで言われた言葉を未だに覚えている。

 

 

「四天王倒したんですか?あぁやっとチュートリアルが終わったんですね」

 

 

 

 

 

 

なにを…言っているんだ?

 

 

 

 

 

チュートリアルなら序盤の序盤、ポケモン戦わせてポケモンを捕まえるところで終わったぞ?

そこをチュートリアルと呼ばず、どこでチュートリアルと使うのだ?あれか?買うまでの店頭で並んでいる時か?

まぁたしかにポケモン童貞ではないものの、プレイするのは10年ぶりかもしれん、

ポケモン2nd童貞といっても過言でないし、その評価を甘んじて受け止めようではないか、

 

 

 

しかし、四天王を倒し、ストーリーを終えたところがチュートリアルとは…?

 

 

 

 

 

 

「四天王倒したってことは旅パですよね?まぁそれだったら私も旅パでやりますけど?」

 

 

 

 

 

 

 

旅パ?

 

は?なにを言ってるんだ?

僕はこの手持ち6匹と、過酷な旅をともにし、互いに心を開き、

もはや友人、いや、恋人、違うな、家族、そう家族と同じ絆で繋がり合ってる。

そんな仲間、大切な切っても切り離せない仲間を旅パと片付けるだと……

こいつ本当に義務教育終えたのかよ、道徳の授業を受けなかったのか?

 

 

 

そう、僕はこの時思った。

 

そして旅パという単語の意味が全くわからなかった。

どういうことや?

 

旅パとは、ストーリ用のパーティーのことで、

四天王撃破をするため、技構成、レベルなどを考慮せず、とりあえずパワーで押し通すそんなパーティーである。

 

小学校の頃の友人H本くんは、リザードン一匹が恐ろしいレベルになっており、その一匹とフリーザーで四天王を撃破していた。

ほかのポケモンは見向きもせず、驚異的なリザードンと伝説のポケモンフリーザーの2トップでチャンピオンになったのだ。

他のポケモンを見てみると、レベルは16-20あたり、一匹の名前はヒデンと書かれた秘伝マシン専用機としてそこに鎮座していた。

あとはミガワリとイケニエとかかれたピジョンイシツブテがいた。

 

この頃からだろうか、H本君のお家がギクシャクしはじめていたのは…

 

 

 

 

 

そう僕の家族と思っていたパーティーは、旅パ(笑)と嘲笑され、

しゃあないな、勝負してやるか、まぁこっちも久しぶりにだす旅パでいいっしょ、

なんならこの程度で十分だろ。

という超絶上から目線、このクソアマ、その顔面にメガトンパンチくらわしたろうかと思ったが、ぐっとこらえ、聞いてみた。

 

チュートリアルとはどういうことなのか?と

 

 

 

 

そこからは僕の知っているポケモンの話ではなかった。

種族値個体値努力値

個体値が高いものにはVのマークをつけ…

その理想の個体値、性格がでるまで卵を産ませ、良い個体のやつがうまれたら、別の良い個体値ポケモンと配合させる……

 

 

 

 

 

なんだ?

僕はポケモンをプレイしていたのではなかっただろうか?

牧場、ダービースタリオンのような話になってないか?

ダビスタは馬を育てるゲームです。

 

 

配合…?

 

 

女神転生ドラクエモンスターズ

 

 

そのあたりでは聞いた言葉ではあるが、ポケモンでは聞いたこともない、

アニメでサトシもそんなことは言ってなかった。

このピカチュウは2Vだけど、この野生のピカチュウは1Vがついてる。

よし配合させて3Vのピカチュウにしよう、その卵から生まれたピカチュウピカチュウを混ぜ合わせて……

 

 

 

完全に子供向けのアニメじゃなくなってる。

もはや狂気の沙汰、サトシの目は確実に曇っているだろう。

そして用済みのピカチュウを野に放ち、努力値ふるためにお目当てのポケモンを倒しまくる。

 

 

アニメ化はできない、確実だ。

ピカチュウの性格も顔つきも、もう少し悪くなってることだろう。

初代のピカチュウと、最新の映画版ではもはや個体が違うピカチュウになっているだろう。

 

 

 

目が曇っているといえば、H本君は、成績も優秀、心優しい人間で、

貧乏な僕に沢山のゲームを貸してくれた。

今でも鮮明に覚えているのは「ときめきメモリアル」を貸してくれたときのことだ。

 

面白いの?と聞くと、H本君は興奮しながら、すごく面白い、

最高だと称賛の言葉をならべ声も普段より大きくなっていた。

 

 

これどんなゲームなの?と聞くと

橋本君は、僕の耳元で囁いた。「女の子に告白させるゲーム」

 

 

そんな橋本君は、父親のギャンブルの借金が発覚し、家族で大揉めし、

家を手放すか手放さないか、という瀬戸際に立っていた。

小学生ながらそんなヘビーな状況だったからか、H本君は日に日に疲弊していた。

 

 

 

 

 

 

 

そんなポケモンの知識量の差を叩き込まれ、昔の恋人のポケモンへのプレイ時間を見て打ちのめされたのと同時に、持ち前の負けず嫌いが発動した。

 

 

絶対にポケモンで叩き潰してやる。

 

 

 

そうその日から、ポケモンは家族

と言っていた心優しい僕はいなくなった。

 

 

修羅

 

 

 

そう修羅のごとくポケモンをやりこんだ。

 

 

 

ポケモンの選別、努力値の計算、

 

 

そう悪鬼羅刹のような形相でDSに向かったのだ。

 

 

 

しかしそんな悪魔のような僕にも一つの信念があった。

 

 

ポケモンで、叩き潰す。

 

 

そうこの信念をかかげ、育て上げたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

信念といえば、H本君だが、小さい頃からエリートになるように教育されてきており、

公務員か医者かという選択肢しか与えてられなかった。

 

 

しかし頑なにH本君は建築士になると言い続けていた。

 

 

世界的な建造物を絶対に作るんだ。

建築に携われる仕事がしたいと、小学生ながら強い信念と志をもって行きていた。

お家がゴタゴタしていてもその気持は揺るがず、勉強をし、時には僕と遊び、

いつでも優しく、頭のいいH本君をみて、小学生ながら僕はこいつはかっこいい

自分の将来をしっかりと見据えることがこの年令でできたであろうか、

 

 

ちなみに僕は将来ゴジラのベロになりたいと言っていた。

もはや正気ではない、自分の子どもの頃ながら、よくここまで生きてこれたものだと思った。

 

 

 

 

 

 

ポケモンの信念を貫き、悪鬼羅刹の如く育て上げたポケモンで、その当時の恋人を完膚無きまで叩き潰した。

グウの音もでないほどに叩き潰した。

恋人は無言でDSをたたみ、部屋をあとにした。

その後、僕は浮気をされ振られた。

そこに残ったのは、凄まじいプレイ時間を残したポケモンのデータと、

鬼のような水ポケモンのパーティーが残った。

 

 

 

そう僕が知っていたポケモンの世界はいつの間にか変わっていた。

しかし、それは当然の進化だとも言える。

多様化する時代、ゲームとしての戦略性、自分だけの戦略、ポケモンを使いこなすための、必然的な機能だと僕は思う。

 

 

マサラタウンを飛び出した少年が、大人になり、

追い求めるのは伝説のポケモンではなく、6Vと努力値

片っ端から近所のこども、知り合い、友人のこどもたちを叩き潰し、

妖怪へと変貌したのだ。

 

 

 

かたや橋本君は、無事に建築士になり、地元名古屋の大きなプロジェクトを任されたそうだ。

 

 

僕は夜な夜な水ポケモンを使い、純粋無垢なトレーナーを狩り尽くす悪鬼羅刹、

そしてバンドをしているのだ。

 

 

 

マサラタウンを飛び出し、手がつけられなくなった妖怪を、

誰か退治してくれ。

 

 

 

 

まぁ今日はこんな感じです。